OMM JAPAN 2025

HouHou-ShuHou!第45号

金曜日から月曜日までお休みをいただき、栃木県の那須塩原エリアにてOMM JAPAN 2025に参加してきました。昨年に引き続き2度目のチャレンジ。

OMM(オリジナル・マウンテン・マラソン)とは

スタート1分前に受け取る一枚の地図とコンパスを頼りに、指定されたポイントを周ります。時間内にゴールへ辿り着くなら、どんなルートを取るか、どこを通っていくかはすべて自分たち次第。藪をかき分けたり、道なき急登をのぼりあげたり、川を渡ったり、全て自己判断。そしてこの競技の面白さは「山の総合力」を問われる点にもある。食料や寝袋、テントまですべての装備を背負って歩く。あえて気候条件の厳しい晩秋に開催される1泊2日のレース中は、どんな天候に見舞われようと、自分たちの背にある装備で乗り切らねばならないのです。

軽量化を突き詰めた人もいれば、快適さ優先で少し重めの装備を選ぶ人もいる(←寒がり我がチームはこちら)ビールや食材をたくさん担いだお祭り気分の方も。

我が師マイクさんの背中を見よ!

もうひとつの特徴が「バディシステム」。OMMは必ず2人1組で行動する。互いの体調を気づかい、ルートを相談し、地図を読み解く。ケンカをしても、絶対に同じテントで眠らなければ失格!行動中は声の聞こえる距離感を保つことが義務付けられています。

今年は紅葉が美しい那須塩原の山域が舞台。寒そうだけど、わくわくしちゃうー

まずは北九州空港にて、一緒に移動する友人と合流して羽田空港へ。レンタカーを借りて、そこから陸路で那須塩原ハンターマウンテンへ向かいます。レンタカー屋さんへの送迎車を運転してくれたおじちゃんは山好きさんのようで、我らのザックに反応して「どこに登るんですか?」とおしゃべりが弾む。「今日はここからも富士山が見ているんですよ」「僕は今年、開聞岳にのぼりに九州へ行きましたよ」なんて、同じ趣味があると、こうしてグッと距離が近くなる。

車窓からの東京観光

渋滞の首都高を抜けるのに時間がかかり、いろいろ教えていただいた那須塩原グルメにありつけなかったのが悲しいのですが、盛りを迎えた紅葉が窓の外に広がると、一同大興奮。写真で表現しきれないのがもどかしい!よって写真はなし。

O!M!M! すでに寒くて明日が怖い
お夕飯おいしかった!

うかれぽんちもほどほどに、明日に備えて早めに寝ましょう。宿泊した大田原エリアのお湯は、とろっとろで最高。朝も早起きしてひとっぷろ浴びました。

1日目、スタート

同じく九州の地から、ここ栃木県北端を目指して集まってきたメンバーたち。

我々は「ストレートB」というクラスに挑戦です。昨年参加した「スコアロング」という競技に比べると、必ずすべてのコントロールを回らなければいけないという条件があるため、ちょっとドキドキ。1日目の目標は「時間内にゴールする」。なぜなら、これに失敗すると失格扱いになってしまい、2日目が全然楽しくなくなっちゃうから。天気が良さそうで、ちょっと安心要素が増えましたが、スタート1分前に地図をめくるまでは、まだまだ不安が勝ってます。

Straight Courses (ストレート): 直線的に指定されたコントロールを指定された順番で回り、所要時間を競うオリエンテーリング形式のタイムレースです。コントロール間のルートは自由に選択できます。完走の鍵となるのは「適切なルート選択」とそれを「迅速に判断・実行」する力です。

Score Courses(スコア) : 制限時間内で回収したコントロールの合計得点を競うロゲイニング形式のレースです。各コントロールの得点は異なるため、「正確なナビゲーション」および「どの順番で回るか」といった戦略力が鍵になります。

美しい紅葉のなかを歩く ゆうすけはZEN35を使用
フッカフカの足元
わたくしは山と道THREEで参戦!中身はほぼシュラフと防寒着
途中で友達に会うのがうれしい

出発の直前まで歯が猛烈に痛く、出発前日に急遽抜歯となったわたくし。ご飯がぜんぜん食べられていなかったこともあり、登りで全然チカラが出ません。ゆうすけが元気であっても、わたくしをおいて進むことはできない、それがバディシステム。

笑顔の弱さがスタミナ不足を表してます

その上、レース終盤で激しく転倒して右膝を捻挫してしまい、ここからは完全に地図読みをゆうすけに任せ、もう転ばないように細心の注意を払うことに専念。脚を引きずりながらのゴールとなってしまいました。ごめーん。

盛大に脚を引き摺るわたくしを、いろんな人がサポートしてくれました。ありがたいことです…もう、要介護のおばあちゃん状態。テントも寝床も、全部ゆうすけが準備してくれて、活動後に低体温を引き起こしがちなわたくしをシュラフに押し込み、あたたかい飲み物を淹れてくれる。シュラフにくるまりながらもなんとか復活して、仲間たちとテント村を作って楽しい時間。

地図をみながら、反省会がたのしい
この暗さでまだ16時半くらい 夜は長い!

2日目、スタート!

翌日は、友人が念の為に持ってきていたロキソニンテープと、トレッキングポールをお借りし、痛み止めを飲んで準備。そして、持っててよかったニューハレのエマージェンシーテープ。

山歩きの必携品!

昨夜の時点では、コントロールを回らずにゴールまで歩くのが精一杯かな?と思っていたのですが、ごはんをしっかり食べて、あったかいシュラフで眠ったら、なんとか脚を動かせそうな気配。ちょっとオーバースペックかな?と思いつつも、あたたかさ優先で選んだ装備で体が芯からあたたまったこと(なんなら寝汗かいた)朝の気温がそこまで下がらなかったことに助けられました。

おはよー!まだまだ暗いね。

とはいえ、右膝がほぼ曲がらないので、いつも以上に足の運びを慎重に。基本の地図読みはゆうすけに任せ、必死についていきました。友達同士だったら、もっともっと心配な気持ちにさせてしまって「もうやめよう」とか「大丈夫?休憩する?」なんて声掛けが多くあったのかもしれませんが、そこは勝手知ったる夫婦同士、人生のバディ。わたしの性格や行動パターンを理解した上で、わたくしの選択に任せてくれる夫。

スキーゲレンデ直登!後ろの景色がうつくしかった
九州ではみられないカラマツの紅葉がすばらしかった

ゆうすけの地図読みはバッチリだったので、本当ならもっとスピードを出して、いいタイムを残せていたのかもしれません。ですが、この状況でやるだけのことはやった。時間内にすべてのコントロールを回ってゴールできたので、これでよし。やったー!という気分よりも、ホッとしたというのが本音ですかね。

時間内になんとか帰れて、本当によかったぁ

実は昨年のOMMに参加する直前に、父を亡くしたわたくし。葬儀の日取りが決まらず、OMMに参加できるかどうかも直前までわからないということがありました。そして、今年も直前のトラブル、さらに怪我。OMMには何かある?!来年はどうなるのかな。まぁ、いまはひとまず楽しかったことを反芻して、思い出に浸るとしましょう。

気合いで参加の九州チームは20名くらいいた!

この大会を運営することは、本当にとっても大変なことだと思います。チャレンジする機会を与えてくださったすべての皆様に、感謝申し上げます。ありがとうございました!!!!

せっかく栃木まで来たので、もう一泊。HIGASHI ALPS落合さんや、アトリエブルーボトル辻岡さん、そしてリュネッツの水戸さんに教えていただいたお店を周り、chus(チャウス)というめっちゃ素敵なゲストハウスに宿泊。ここが施設もお食事も品揃えもすばらしく、またここに「ただいま」が言いたいなという場所でした。

翌日、お天気がよければ那須岳に登りたかったのですがスケジュール的に難しく、お店まわりをすることに。Nruc nest、それからテントサイトでご一緒した瓦奇岳さんへ。お昼ご飯は、もちろん宇都宮餃子

わたくしウッドさんとははじめましてでした
餃子はもちろん、酢がおいしかった

盛りだくさんに遊びましたが、どこもかしこももう一度訪れたくなるような魅力いっぱいの場所で、後ろ髪をひかれながらの帰宅。北九州もいいところだけで、日本全国どこもかしこもいいところなんだろうな。訪れた場所って、必ず好きになっちゃう。それが旅なんでしょうね。次は、どこにいこうかなー

チャウス屋上から那須岳方面に虹が出たよ

OMMの地図を見てみたい方、どんな装備で行ったのか興味のある方、いつでも熱く語ります(店主が)お声がけくださいね。

さて、今週15日土曜日はいよいよヤドカリカフェみほさんのおしゃべりクッキング+お野菜直売です。なんと、ここだけのマル秘情報ですが、新作の乾燥お野菜は2種類あるとのこと。そのうち一つは、カブ!こちらが、どんな風にクッキングされるのか、非常に楽しみですね。みなさん、マイカトラリーをお忘れなく。お味見、できます。13時スタートの予定です。

そして16日(日)は第63回北九州市民スポーツ大会オリエンテーリング大会https://japan-o-entry.com/event/view/2249です!当日受付もあるそうなので、みなさま一緒に楽しみましょうね。はじめての方には、はじめての方向けクラスがあるのでご安心ください。まずは、ここから。お店は15時オープンとなります。

店内は、ほっかほかの冬道具が揃いました。みなさんの快適な旅をサポートするグッズを、どうぞ見にいらしてくださいね。「冬の服って、肩がこるわぁ」という時代はもう終わり。アウトドア用品は普段にも大活躍ですよ。

それでは今週はこの辺で。バイバイホウホーウ!



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この記事を書いた人

HouHou喫茶コーナーおよびお留守番担当

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