安曇の民、奥穂へ

HouHou-ShuHou!29・30合併号

7月21日から4日間のお休みをいただき、北アルプス遠征登山に行ってきました。

今回の行き先は「奥穂高岳」

奥穂高岳(おくほたかだけ)は、標高3,190メートルで日本第3位、北アルプスの最高峰です。長野県と岐阜県の県境に位置し、山頂からは槍ヶ岳をはじめ、目の前にはどーんと笠ヶ岳、奥の方には黒部五郎岳なども見え、360度ぐるりと絶景が広がります。

山の神さま・仏さま 太田昭彦著 に、よりますと

北アルプスのお膝元である安曇野は、現在の北九州からやってきた、安曇族が開いた土地です。

と、あります。とはいえ、読み進めると現在の志賀島周辺を本拠地としていましたとあるので、”北九州市付近”という意味ではないようですが、それでも”奥穂高””北九州”というキーワードが並んでいると、なんだか嬉しいような、行かなければいけないような、そんな気持ちになりますよね?

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0日目

朝一番の新幹線で名古屋へ。
名古屋ホームできしめんを食べ、ビールと天むすを買い込み、特急「しなの」に乗り換え松本へ向かう。40分の乗り継ぎ時間は、そこそこのんびりできるし安心。しかし、名古屋は暑い。
松本駅からはアルピコ交通(電鉄+バス)を乗り継ぎ、終点の上高地で下車。バスに揺られている間、ザーッと激しい雨に降られて、一瞬凹むが14時に上高地へ到着したときには晴天に!

ここから、横尾山荘に17時前到着をめざしてぐんぐん歩きます。連休最終日の河童橋は人、人、人。観光客の間をすり抜け、小梨平キャンプ場を抜け、ほぼ水平移動の森歩き。明神館を過ぎると、少しずつ人は減っていきます。川のせせらぎ、鳥のさえずり、木漏れ日、木の香り。あー、すでに最高。

途中、徳沢園でソフトクリームを食べて小休止する以外は、黙々と歩く。徳沢園では、たくさんの美味しいものが楽しめるので、時間に余裕をもって休憩できるように計算しておくのがおすすめです。

予想よりもだいぶ暑く感じる。高原気分で歩くつもりだったのに、こんなに汗をかくとは。でも、本日宿泊予定の横尾山荘では、お風呂に入れるので安心。本当は到着時間に余裕を持って徳沢園宿泊にするつもりでしたが、予約がとれず…事情を伝えると「17時を過ぎる場合は電話をください。そして18時までには必ず着いてください」と、受け入れてくださいました。予定通り17時前に到着。

3代目山田直氏によって建て替えられた横尾山荘は、とても綺麗で過ごしやすい工夫がたくさん。だからといって過剰なサービスはなく、山の玄関口に立っているのだという心持ちでいられる塩梅が素敵でした。宿泊受付も、直氏がしてくださいました。お風呂もとってもきれい。電車移動で疲れた脚をよーくマッサージして、明日に備えます。

1日目

日の出とともに横尾山荘を出立。しばらくのんびりとした森歩きのあと、本谷橋を渡るといよいよ山登り!っていう感じの道になります。橋を渡っているところで、山の向こうからおひさまが顔を出してきた。暑くなりそう。

涸沢までは、怖いところも技術がいるところもないので、ニコニコ笑顔で歩けます。ゆっくりゆっくり高度に体を慣らすように登っていきます。山と高原地図のコースタイムで、約2時間。沢沿いを歩くので、ミソサザイの鳴き声がずっと近くに聞こえます。

森を抜けてこの景色が見えると、胸がトクトクっと高鳴るのを感じる。興奮して走り出したくなるのを抑え、ここからさらにゆっくりゆっくり歩く。あとちょっとと思って張り切ると、高度のせいもあり、あっという間に息が上がってしまいます。あとひとふんばり!

涸沢ヒュッテで大休憩。お腹を満たし、お水を分けていただき、高度順化の為にのんびりする時間をとる。今回一緒に旅をしたもとさんは、高山病になりやすいそうなので、慎重に行動します。お水をしっかり飲むことも、大切です。(他に大切なことは、行動の前日にしっかり休息を取ること)

さて、ヘルメットを装着して涸沢小屋前から、北穂高岳南陵ルートで北穂高山頂を目指します。午後からの雨予報に備え、正午前に北穂高小屋到着が目標。標高2300mの涸沢から南陵取付2770mまでが、地味につらいこと…とにかく、一歩一歩前に進む。照りつける日差しはカンカンで、汗が吹き出します。お花に励まされながら、多めに休憩しながら、安全に安全に。

小屋の右手からあがっていくよ
この梯子を登ったら南陵取付です
途中で雷鳥にあったよ!

山頂に着く頃には、槍ヶ岳・双六方面に雲がかかってしまい、姿を見ることができず。明日の朝は晴れ予報なので、それに期待!北穂高小屋にお世話になったのですが、とっても快適で親切な小屋でした。標高3100mのところにあるなんて信じられないほど、おいしいものを食べさせてくださいます。しかも、陶器の、オリジナルのお皿で。すごい!

名物豚の生姜焼き。ほかほか作り立てをいただける幸せ

2日目

北穂高山頂で御来光を待ち、朝食後出立の予定。昨日のガスはすっかり消えて、みてください!大キレットの向こうには槍ヶ岳が。なにしろ、宿から山頂まで30秒くらいなので、朝ごはん前にサンダルでこの景色を味わえます。

ついのんびり、いれたてのコーヒーをいただいてしまった

北穂高ー穂高小屋までは難易度高めとされているルートなので、浮石や道外れに注意して、時間をかけてゆっくり進む。昨日、入念に高山病対策をしたので、みんな体調万全です。

北穂高岳から、涸沢岳を経て穂高岳山荘へ向かうルートは、奥壁バンドという滑落事故も起きやすいエリアを通過します。行ってみたいなーと思った方は、しっかりと下調べ&準備をしていってくださいね。わたしたちは風もなくよいお天気の中、声を掛け合って危険を回避し、比較的に安全に進むことができました。

穂高岳山荘手前の涸沢岳 ここまできたら、あとちょっと

のんびり振り返っていたら長くなっちゃったので、ひとまずはここまで。またすぐ、続きを書きますね。

じゃ、明日か明後日に!ばいばいホウホーウ

写真:渡邉祐介

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この記事を書いた人

HouHou喫茶コーナーおよびお留守番担当

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